人は過ちを繰り返す

人は過ちを繰り返す 小学校一年生 家から小学校までの通学路は、付近一帯が『湿地帯』だったからか、あらゆる昆虫や両生類が生息していた。少年は毎日、学校帰りにカエルを採って帰るという生活を送っていた。持ち帰ったカエルは、家の前にある、一部が大きな水溜まりになっている草むらに放していた。次の日も次の日も、その次の日もそこに『唯一のアイツ』を放ったのだった。 ある日の夜、少年は眠れなく…

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MR.No.SIXX

「今日はうまくいきましたね。ウエイトを変更してもっと負荷を上げても大丈夫そうです。コアが強化されていますから、ある程度までは追い込んでも大丈夫でしたね。」 トレーニングジムに行くとコインロッカーに貴重品を入れるんですよ。コインを入れて使用後にコインが戻ってくるやつ。背丈とか目線とかによって丁度いいポイントがあるんですよね。だからいつも使う場所っていうのは決まっている。 僕専用の …

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夏の終わりのハーモニー

「もう夏休みも終わるね」 「宿題なんて全くやってねーや。タケシはもう終わってるんだろ?」 「うん、終業式終わってすぐ全部やったからね。アキオはなんでも後回しにするからさ。そんな生き方って大変だろ?」 2人は屋根の上に腰掛けて、スイカのタネを下の花畑に飛ばし合っていた。 「あのさ...アキオ..お前あの子とどうなったんだよ?」 ・・・ 「いや...隣の屋根に飛び移った事あるか?」 ・…

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「なぁ、麺変えた??」

「なあ、麺変えた??」 「変えてないです。」 「そうかぁ?前もっと美味かったぞ。まぁ飽きたって説もあるかもしれないけど...麺変えたよね??」 「茹で..具合.....ですか?」 「いや、なんて言うか、麺のモチモチ感っていうかよ...麺変えたよね??」 「もっと...茹でた方が...良いですかね?」 「もっと茹でたらって、それは麺が『ただ伸びただけ』っていう事だからまた話が違ってくる…

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