S席三塁側の憂鬱

今日、明日は無理だよ近日中には必ず──『近日中』という言葉にふれるたびこのチケットが脳内で発券されるオブラートみたいなものだと気にせずに飲み込んでいたがそれはオブラートなんかじゃなくカステラの取らなければならない唯一のアイツと知った消化されずに蓄積されるチケット得体の知れない豆をみたとき殻ごとそれを奥歯が粉砕したとき眼前に置かれた皿の意味を知るピスタチオな夜──聞いてんのか?期限は過ぎてるんだよ…

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軍事的ライ卍ップ

過去に書き溜めたものを加筆・修正してSNSで配信しております 軍事的ライ卍ップってさ 過大評価されすぎじゃない?食べずに動けば誰でも痩せられるよ やめな 何十万も払うんでしょ? まぁね 何十万もらった方が出来るよね... まぁね 甘党のぼくには真似できないな君はナチ党だから向いてるけど 食べた物をいちいち報告するんでしょ? 報告はおろか24時間監視されてるんだよ そこま…

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Blood Theatre

3日前からずっと同じ夢を見続けている 昼寝をしようが夜更かしをしようが眠れば必ず夢の続きを見るのだ 夢のはじまりは 舞台経験のある人間なら誰でもみるであろう[ストーリーも台詞も知らない舞台に立つ夢]だった 本番の幕が上がり見ず知らずの役者が会話をはじめる あまりにも長すぎる沈黙が訪れた時に次の台詞は自分なのだと確信めくのだが 話の流れが読めなくてアドリブでも何も言えず背中で汗をか…

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転回

──記憶が蘇ってきたシステムがクラッシュした翌日の午後 おばさんは班のメンバーの反対を押し切り「一人で出来る」と勇み足で消えた ものの数分後 トランジスタラジオの雑音の中に彼女の悲鳴を聞きつけたメンバーがおばさんの周波数から磁刻をinstallすると おばさんは四角い蓋を斜めにして落とした直後でその時、彼女はなぜ蓋が丸いのかを知った 両手で顔を押さえて跪くメンバー舌打ちしてメインユ…

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Burst ink

0.5から1.0への階級上げがここまで過酷だとは知る由もなかった あいも変わらず変な夢ばかりをみている その日もノックバックの強い衝撃があった直後に眩い光が唐突に飛び込んできたいつもの回転運動が始まる前兆 フロントグラスは漆黒に染まりヘッドライトを点灯させるすぐにトンネルから吐き出されるとヘッドライトを消灯する 幾つ目だったのか或るトンネルから出ると太陽が月に変わった これが延々と繰り…

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Lens─

──Stage2開始── 頭では理解しているつもりだ 両手で摑むだけであの重さなのだ素手で引きちぎろうなんざ正氣の沙汰ではない一筋縄ではいかないのだ かつての僕はその鎖を簡単に引きちぎっていた簡単というべきか無意識というべきか無知ゆえの勘違いというべきか 無論、腕力云々のはなしではない 馬鹿馬鹿しくなった僕は鎖を放ると鈍重な金属音と共に立ち昇った砂埃が視界を覆った レンズに付着した砂…

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イマジネーションの海を浮遊してる時こそ本物の効くやつ

昨夜は飲み過ぎたんでしょう? いや、そういうんじゃなくて あれか 狩人のお二人が10数年振りのTV出演 フリートークが進行する中でくりーむしちゅーの上田さんか東八郎の息子あたりが 「それは何時ちょうど?何時ちょうど?」 と、言いたくてたまらないあの感じか? いや、そういうんじゃなくて だってそんなエピソード無いもんな今作ったんだもんな じゃあ、あれか ファッション…

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よく聞く生体系の話[改]

よく聞く生体系の話 連日の過酷な肉体改造によって全身の筋肉が悲鳴を上げていた。今も肉体の各部位を結合するネジが弾け飛び焼けるような痛みが全身を駆け巡る。 今夜はアコギを持って路上で歌いに行こう!なんて計画を立てていたのだが.. それも苦しそうだ。 そんな時 友人が、知り合いの整体師を紹介するからとこちらの返答を聞かずして半ば強引に予約を入れてしまった。 「今から来る人は凄腕の…

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非現実的な現実

昼下がり 車を走らせているとドラッグストアが視界に入り買い忘れていた物を思い出した 先を急いでいたが即座にウインカーを出し車を駐車スペースに停めた 店内に入るとそれはすぐに見つかりレジへ向かうと客が行列を作っていた 先頭の年配女性が原因のようだ ポイントがどうだのこの前は違っただの 押し問答をしている 女性はオレンジ色の頭髪にピンクのジャケットを羽織り見るからに面倒臭さこの上ない …

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記憶〜Black Market Nightmare

子供の頃父親の会社の資材置き場があった 現在は土地開発で新興住宅地になっている為現存していないのだがなぜかあの時のままがそこにあった ひとつだけ違うところは 木材などの資材は無くあるのは僕が物心ついた頃から所有し年齢を重ねるごとに失ってしまったもの それら『すべて』が スチールの棚に陳列されていたことだった 棚には人が群がっていて手書きで書かれた値札を確認しながらひとつひとつ…

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監獄夢

インターホンが鳴り、ドアを開けるとモスグリーンの制服の男が立っていた。なんですか?と問うと僕に用があるのだと言う。 「〇〇さんを知ってますね?」 はい、それが? 「会いましたね?」 ええ..それが? 「ちょっと同行して頂きます」 え?? 脳内が蒼白した。〇〇という男に会ったのだが連れていかれるような事は何一つしていない。 まて、〇〇さんとは誰だ?知っているのだがわからない。 顔…

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彼奴を埋めた!誰を?

東西を分断する地下道その中央に位置する物置に彼奴を遺棄したらしい しかしそれには問題があった誰を遺棄しているのかが記憶にない それでも不安要素は皆無だった何故ならば絶対に足がつかないよう何重にも細工をしたつもりだった 自宅に柄の悪い男からの襲撃 これが、どの時系列のものかがわからない その男を埋めたのか?いいや、思い出せない... そんな事をある女性Aとある女性Bと会っている…

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軍事的ライ◯ップ

ライ◯ップが過大評価されているけど食べずに動けば誰でもそうなれるじゃない? やめな 詐欺とかではないんだろうけど やめなって 何十万も払うんでしょ? まぁね 何十万貰った方が出来るよね... まぁね... いちいちインストラクターに食べた物をLINEで送るんでしょ そうそうドイツ軍のSSにね後頭部に銃口突きつけられてな しかも銃ってルガーP-08な そうそう あいつら民間…

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外付けHDDはすべてを飲み込む

どうもライチポケットレディオのお薬semi童貞カニ将軍♋︎アキラDeath!! 昨日はライチポケットレディオがデータ暴走してしまい大変お騒がせしました そもそも 収録データが凄まじい本数で容量で言うとどれくらいになるものかそろそろヤバいなと危惧していたそんな矢先でのクラッシュだった... 翌日の今日 タッチの差で3テラバイトの外付けHDDが届く 産まれてから現在に至るまでのデ…

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突き抜ける九十九階

どうもライチポケットレディオの毎日悪夢地獄カニ将軍♋︎アキラDeath!! 本放送でも話をしましたが僕は連日連夜夢の中で『あの街』を彷徨いあらゆる危険に遭遇しております 今朝方にみた夢はエレベーターでの恐怖体験でした 或る日のこと 僕の隣に居る二人が五階に戻って証拠を持ち去らないと大変なことになると騒いだ 僕はその二人の頼みを受けて言われた高層ビルへと向かった 高層ビルと…

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幻影空港

どうもライチポケットレディオの幻影貴族カニ将軍♋︎アキラDeath!! 変な夢をみた それはあまりにも唐突でスリリングでシニカルな夢 僕はクラシカルなホテルの一室にいた ベル式の電話が鳴り受話器を取ると 相手は日本を代表するラッパー『ライムスター』の宇多丸さんだった 「アキラ!ファントムを下にまわしてあるから運転して空港まで急いで迎えに来てくれ」 はい?? 「だか…

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爪伸ばしてジョイナー

どうもライチポケットレディオのドタンバタン土壇場短歌カニ将軍♋︎アキラDeath!! 運転中 「爪伸ばしてジョイナー!」 そんな独り言を半ば悲鳴氣味に放った刹那通りすがりのコンビニに停まっていた真っ赤なワゴンRから住職が降りてくるのが一瞬みえた 『茹でダコ』というフレーズが フロントグラス突き抜けて僕めがけて飛び込んでくるものだから急ハンドルで回避するしかなかった 安息も束の…

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王様%GAME

そんな小さい卵じゃダメなの!私は王だ!金に糸目はつけぬ世界一おおきな象の卵を調達してこい! どうもライチポケットレディオのスペキュレイティブ・フィクションカニ将軍♋︎アキラDeath!! 僕はせかいいち卵好きの『王様』ですからね カニじゃなくて??将軍じゃなくて?? うるせ 過去放送でも触れましたが 僕は子供の頃から人形などに代表される『人型のもの』に異常な執着があって …

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家畜は肉屋を経て僕の中へ

いつもの肉屋のドアを開けると三組の先客がいた 今日は日曜か...どうりで混んでいるわけだ 買うものは決まっている 所狭しと陳列された生肉自分の番が回ってくるまでとガラスケースに視線を投げた 綺麗にサシが入った高級肉は見るだけでも美しく優雅だった ふと、人の視線を感じて見上げた 『顔』 馴染みの深い『顔』だ カウンター内から僕に気がついたその『顔』は無言で冷蔵庫を開けては何…

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おい地獄さ行ぐんだで!!

どうもライチポケットレディオのカニ将軍♋︎アキラDeath!! すっかりと冷え込み始めた明け方 夢を見ていたようだ 極寒のカムチャツカ沖で右へ左へと大きく揺れる船の中に僕はいた 鱈場蟹を漁獲して船上で缶詰にする作業船だった 一日、二十時間の強制労働 自由も人権もない腐敗した悪臭の中 睡眠不足と栄養失調の限界に達した労働者たちは口を閉ざしたまま黙々と作業を繰り返し倒れた男…

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