逸脱

プロパンからIHに変わりました


僕自身が...


IMG_2609.png

なんのはなしかって

今、取り組んでいる
映像の仕事のはなし


IMG_2594.jpeg
IMG_2687.jpeg

熱量の構造を根本から変えなければならない

そしてもっともっと

細部までを知らなければならない

知らないことが多すぎる

IMG_2684.jpeg

その鍛錬と学習に
数100時間を費やした

あともうちょっとで独り立ちだ
8月いっぱいで己の価値が決まるのだ

IMG_2597.png

ある日のこと

とある現場から会社に帰ると社長がいた

社長は15年
TV局のディレクターを務めた猛者だ

IMG_2611.jpeg


「今日のってすぐ見る事できます?」


久しぶりに会った社長は
どれくらい成長したかを確認する為
作り終えたばかりの僕の作品物を
見たいと言ってきた

映像を見終えた社長が放った一言

正直な感想を言います
一番最初の右も左もわからない時に
作らせたものの方が良かった──

IMG_2599.png


いやぁはあっ?!

これには一同驚愕である
一同って、ひとりだ...

伝えたいものや見せたいものが
なにも感じられないと言うのだ

IMG_2602.gif


そりゃそうだ

今、関わらせてもらっているのは
アートじゃない

商業デザインに
ねじくれた自己主張を持ち込んだ
モテないオーラ全開の
人間を死ぬほど見てきた

そこでの自分だけの唯一無二の怪作なんて
場違い中の場違いということと理解していた

そうならないように
模範のど真ん中を狙い
そつなく置きにいっていた

下手なオリジナルをやるくらいなら
世界一売れてるものの紛い物のほうが
100倍マシだ

なにかやろうとか
なにか見せようは
自分の作品物でやればいいこと

IMG_8988.gif

逸脱なんてもってのほかだ

IMG_0810-65c62.gif

ところが

ダメ出しをもらいすぎて
自我を押し殺すうちに

素敵な作品ではなく
最低ラインをクリアする為だけの作品に
成り下がっていたということか

どんなジャンルであれ
根幹にある熱量は
例外なく必要なのだ

僕は嵐の最中で削ってはいけない筋肉まで
落としてしまっていた

苦い夜をやり過ごすには
想像以上の労力を費やした


IMG_2754.jpeg


撮影された素材でもなく
使われる楽曲でもなく
人や会社でもなく

自分に負けていたということ

IMG_2719.gif

自分だけにしか映し出せないもの
自分だけにしか産み出せないもの

頑なに信じてきた

どこでそれを置いてきてしまったのか

「最初はもっと繊細な編集してましたよね」

IMG_2598.jpeg

知らぬ間に穿たれた大穴に
薄っぺらいコーティングを重ねて
見えないようにしていた

男女間で聞く
『愛のない性行為』の
それ以下だ

自己すら満たされていないのだから

IMG_2770.jpeg

お世話になっているエディターさんには
日々、アドバイスを頂いている

お金を払って学校に通う生徒さんでも
得られないような知識や技術を
吸収させてもらっていると思う

しかし

そんな中で
ひょいと社長に会うと
根本をも覆される
真逆の名アドバイスを頂く

IMG_2772.jpeg
(↑社長はこのCMを作っている)

ソナチネ観て一から出直そう
パソコン使った喧嘩ではなかったのか

思い出せ

IMG_2773.jpeg


映像は時に真実を映す



夢で



この記事へのコメント