築100年の歴史に彷徨う

歩き疲れたところで
ひと息ついていると

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ドンドン、ドンドンと
騒がしい音が聞こえてきた

音のする方へいくと

職人さんたちが
作業をしていた

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こんな格好の人が令和にまだいるのか?
そもそもなにを作っているのだ?

裏側へまわりこむと

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それは
明らかに現代のものではない
古めかしい屋敷だった

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正面の入り口へ行き
取っ手をゆっくりと引くと
いとも簡単に扉は開かれた

円い柱が二本そびえ立つ
絵に描いたような
吹き抜けの洋館だった

正面の螺旋階段を
おそるおそる昇る

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二階の窓から外の景色が見えた

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廊下の先にある
重厚な木の扉を開くと

その部屋は
はるか昔の裁判所だった

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ドンドン、ドンドン

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牧師先生みたいな人が
大きな木槌を鳴らした

その刹那

耳から脳へズキンと衝撃が走った

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──居眠りをしていたようだ

異様に肌寒かった
休憩していた場所を離れて
帰りの道を歩いているうちに
辺りはすっかりと暗くなった

細い並木道の先に
煌々と明かりが灯る洋館があった

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建物の脇の細道を通り抜けると

背後から

ドンドン、ドンドンと
騒がしい音が聞こえた

みると

男たちが
パワーショベルで
道路工事をしていた

「もう半袖は寒いな」

ぶるっと身震いしながら
点滅しかけた青信号の
横断歩道を駆け抜けた

ドンドン、ドンドン

頭の中で
木槌の音と工事の音が
重なって

きえた

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