大規模サプライズ誕生会

その計画が木曜日ということは聞いていた 絶対にバレないようにしてほしいと釘を刺された そう その日はバーのオーナーであるギャレスの50歳の誕生日 (こんなデカいケーキは初めてみた) 当日 バーに行くとギャレスはいた営業中に店に立つことはないギャレス しかし 店内の工事や修理なんかで開店前の店にいることは珍しいことでもない 僕はエア口笛を吹きながら白々しい顔でギャレスから目を逸ら…

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エスプレッソマティーニに焦がれる夜

先日 バーのオーナーのギャレスが現れた 「アキラサンココニキテドレクライタチマシタカ?」 なんだかんだで一年がたったね 以後『翻訳こんにゃく』を彼の飲み物に混入 「そんなに経ったかいヤベェなおい」 はい 「店のオープンクローズからバーテン・料理はもちろん、仕込みからいろんな新メニューの商品開発まで本当にありがとう」 いえいえ 「本当に感謝しているんだぜ」 こんなやりと…

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Happy birthday Jack!!

アキラサン!ホットチョコレートオネガイシマス! 妹のように可愛がっているサハがこちらに手を振っている 電気式ポットでお湯を沸かしデカいホイップクリームのボトルを出す昔流行った声を変えるヘリウムガスみたいだ 想像を超える勢いで噴出されるクリームを力業でねじ込むのだが綺麗に仕上げのは意外と難しい シナモンを振りかけたとき 「JACK一家にも届けたいなあ」 ぼくの口から吐息のように漏れ…

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Snow festival2024終演

Snow festival2024地獄の一週間が終わる なにが楽しくて世界各国からあんなに人が集まるのものか 最終日の昨日 突如ルイスが出してきたどこぞの外国人からもらったというリステリンにも似たボトル 透明容器の中は漆黒の液体で墨汁にしか見えなかったが 酒だという メンバーの疲労は限界 おかしくなったぼくらは一時間おきにその液体をショットグラスで一気飲みするというルー…

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良心の呵責

数日前 令が店に会いにきてくれた僕の仕事が終わったのち二人は繁華街へと向かった 雪一色の街並み 横断歩道を渡っているとしつこく声をかけてくるキャバクラだのガールズバーの呼び込みの女の子が見えた いつものことだ 横断歩道を渡り終えたときお爺さんが歩道で膝をついたまま立てなくなっていた酔っ払って凍結路面で転倒したのだろう 立てるかいと肩を貸して立たせてあげるとありがとうと言って去っていっ…

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復活した人間/馴れ初めピッピちゃん

大晦日 謎の風邪に身体を乗っ取られて丸々、一か月かかってようやく楽になった Snow festival2024が始まる前に治ってよかった明日から新たなる地獄が幕を切るのだから 楽しいだけで終わらせてくれ楽なだけでは終わらせないでくれ ひとりに震えふたりに疲れLonely night 身勝手な俺には似合いさ 己が前に進まなきゃならぬ大事なときに他人の話なんか要らない それ…

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