ステファノの憂鬱

 「だから、彼女候補とかそういうんじゃないって。え?街で携帯落としてさ、それを拾ってくれたのが、キャバ嬢だったってワケ」 八代亜紀雄は、携帯電話を肩と頬で挟みながら、ブロンズの蛇口から注ぎ出る水で手を洗った。 「そう...拾って貰ったんだから、お礼くらいはしなきゃならないだろう?一応はさ。でもバカな女でさ、会って三十分もしないうちに全く会話が噛み合わなくなってさ、トイレに一時避難しようとした…

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